2014年 03月 15日
古本屋探訪
素人読者のSです。
読むのが素人っつーのもすごい感じがしますが
勝手に古本屋探訪というコーナーをつくって、自分の読んだ感想を
皆様に押し付けたいと思います。
内容は保証しませんので、押し付けますが軽く流してください。
先日、ずーと前に
古本屋から買った山崎豊子の「不毛地帯」を
読みなおしました。
映画にも、TVドラマにもなった有名な小説なので
ご存じの方も多いかと思います。
一説では伊藤忠商事の頼島龍三がモデルとされておりますが定かでは
ありません。
前半は、陸軍中佐で大本営参謀の主人公が、ソ連軍に拘束されて
シベリアで抑留生活を送る苦難が描かれております。
後半は、帰国後に、商社で活躍した様子が描かれれております。
素人読者の私の心に残った箇所を二つ紹介します。
①敗戦がきまり、参謀として戦争に関わった主人公が自決しようとした時
上官がとめるシーンです。
「生きて歴史の証人たれ!!」(上官)
この一言で、主人公は生きていく覚悟を決めます。
この様子から、当時の日本人の誇りの高さを感じました。
立派に国のために戦ったにもかかわらず、
「生き恥をさらすくらいなら自決するか!!」
「生き恥をさらすことを覚悟で歴史の証人として後世のために尽くすか!!」
そんな葛藤を主人公がするのは感動です。
そして、上官の言葉の重みが、リアル伝わります。
②二つ目の箇所は、主人公が恋人と京都の建物で一緒に過ごすシーンです。
部屋から見える庭園の微かな変化と静寂さを描写に加えることで
二人の貴重な時間が確実に流れているもどかしさと
次の言葉を、なかなか言い出せない二人の緊張が伝わってきます。
この小説から、シベリア抑留の過酷さや、戦争を経験した諸先輩方が
戦後、どのような思いで立ち直り、活躍したかを登場人物から学ぶことが
できます。まだ読んでいない方は、古本屋に安い値段で販売しているので
是非ご覧ください。
頭脳明晰で信念のある主人公!!かっこいいっす。
小説を読む時間があるならもっと働け!とか
もっとまともな講評しろよ!って言われそうですが、(古本屋探訪)勝手に
まだまだ続けます。
by tanabugumi
| 2014-03-15 10:39
| ♪社員の日常♪